Cute Movies
(c)008フジテレビジョン・ROBOT・東宝
監督:小泉徳宏
出演:佐藤隆太/サエコ/仲里依紗/泉谷しげる
ごめん!本当にごめん!いや本当にごめんなさい!
う~~ん……。このタイトルにこのビジュアル……。
ダサっ。
うーむ。コメディだなあこりゃしかも安っぽい。
内容はというと、学生プロレスの青春映画かァ。
プレスを見ると主人公のリングネームが「マリリン仮面」に「玉子王子」挙げ句の果ては「ボラギノール日野」きっとソコソコの青春コメディなんだろうなあ……。全編茶柱のギャグより寒いギャグの応酬だったり……。
この映画を見る前のワタクシは勝手にそんなことを想っていました。
御免!
いや本当に御免なさい!
この映画に携わった全ての人へ。たかをくくった私が悪かった!
映画が始まり数分は思った通りの展開でしたが、しかしマリリン仮面を演じる佐藤隆太の天使のような笑顔を見ている内、何だかハッピーな気分に……。あっという間に映画はトンデモない高速回転のギアにシフトをチェンジし、小気味よいリズムで物語りは加速を始める。あっという間の2時間に興奮し、涙し、笑い、そして感動した!!紛れもない10年に一本の青春ドラマだこりゃ!百聞は一見にしかず!アナタの目でその面白さ是非体験してみてネ!佐藤隆太がダサかっこいいMY HEROになっちゃうよ!
text by… 茶柱仮面
自分の記憶に残らなくても、みんなの記憶に刻んでやれ
舞台は大学のプロレス研究会(HWA)。
学生プロレスは「格闘技」というより、お客さんに楽しんでもらうためのコメディタッチのパフォーマンス。
しかし学園祭では全く盛り上がらない。部の存続が危ぶまれているところに現れた入部希望者「五十嵐良一」。昨年の大学祭でHWAを見て以来、仲間になることを夢見ていたのだ。
しかも彼は在学中に司法試験に合格できると言われていた、あの「天才五十嵐」だった。
本作品はCGは一切使われていない、100%アナログ映画だ。
役者達はクランクイン2ヶ月ほど前からプロレスの猛特訓を重ね、HWA部員そのままをリアルに体験してきた。
クライマックスの試合シーンは、真夏の冷房なし蒸し風呂状態の体育館で、5日間かけて撮影された。ハードなプロレスシーンも一切スタントなし。特に主役の佐藤隆太は何度も大技をくらい、リングに叩きつけられ体がボロボロになりながら、五十嵐の「決してあきらめない真剣勝負(ガチンコ)」を演じ切り、観る人に本物の感動を与えている。
個性あふれる仲間との友情、
亡き母の代わりも務め、兄をいたわる妹の想い、
一瞬の事故で、自慢の息子が変わってしまった父親の苦悩、
何度も同じ告白をしてしまう切ない恋愛、
その中で、障害を受け止め必死で生きていこうとす五十嵐の姿。そして、感動のラストシーンへ。
コメディータッチの笑いがありながらも最後には涙があふれてとまらない、感動の青春映画だ。
text by... 外京有美子
2008/03/03