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元町映画館☆特集

大きい声では言えませんが、元町映画館 再開 再開一本目の作品は『ニュー・シネマ・パラダイス』

名作とも名高いイタリア映画『ニュー・シネマ・パラダイス』を上映いたします

(c)1989 CristaldiFilm<br>
(c)1989 CristaldiFilm
新型コロナウィルスによる、緊急事態宣言に応える形で4/15より休館しておりました。休館中はお客様や映画関係者、そして劇場近くの町で生活する方々から多くのご支援、ご声援をいただきました。そのおかげで5/30(土)より再開いたします。
ご支援いただいた皆様、本当にありがとうございます。
しかし、事態が去ったわけではございません。細心の注意を払いつつ、以前の映画館の形にできるだけ寄り添うように営業して参ります。声を大にし「この作品、面白いので絶対観て!!」とは言えませんが、映画/映画館へ興味を持っていただけるような作品紹介ができればと考えております。
さて、絶対来て!観て!と言えない状態ではございますが、再開後の元町映画館、上映のラインナップをご覧ください。

休館前に苦しくも上映できなかった作品に加えて、名作とも名高いイタリア映画『ニュー・シネマ・パラダイス』を上映いたします。
 
改めてこんなお話。
舞台はイタリアのシチリア。
夢を叶えた映画監督のサルバトーレ。彼は昔、トトとして地元で愛されていた。そんな彼のもとに故郷シチリアでお世話になった映写技師・アルフレードの死の知らせが届く。少年時代を一緒に過ごした「パラダイス座」でのできごとが蘇ってくる。映画を好きになったキッカケを作ってくれたアルフレードとの思い出が再び。
再開後の1本目となる本作。「泣ける案件」。まさに映画館、すべての映画好きに送る作品です。街には映画館以外の娯楽がほぼない時代。映画を上映すれば、満席。面白いシーンでは笑い、感動で涙するときもみんな一緒。まさに映画館全盛期。世界の映画を上映し、観客が自分の世界に浸る。そんな世界の虜になった少年時代のサルバトーレ。いかにもベテラン、コワモテのアルフレードに何度も怒られながらも必死に手伝う。観ているこちらがヒヤヒヤするシーンも何度も繰り返される。しかし一方で同じくらい映し出されるトト、アルフレード、そしてお客さんの映画への笑顔。その塩梅が見事だ。
でも、時の流れは残酷。好きではどうにもならないことがある。経験や知識だけでは打ち勝てないこともある。世の常と向き合いつつも、ラストシーンまで一気に物語は進んでいく。そして泣きのラストシーンに。ここまでくれば、映画の雰囲気に身を任せれば良い。わかっていても。どうしようもないことを見せられつつ、映画/映画館の持つ力、「好きの力」、あえて言うと奇跡が画面いっぱいに広がる。まさにラストシーンは映画を最後まで観た人へのご褒美だろう。
この休館中、ほぼ全国すべての映画館が一時的に休館となった。映画館で映画を観る日が失われた日だ。足を伸ばすして、観たい映画を映画館で。そんな単純な行為ができなくなった時、その大切さを知る。この休館中、私はそう思った。
配信で本作を楽しむ方もたくさん増えたと聞きます。そんな方も含めて、良い映画をみんなで観る楽しさをこれからも発信できればと。 大きな声では言えませんが、ぜひこの作品が多くの方の目に留まり映画館で映画を観る楽しさ/面白さを再発見していただければ幸いです。
ニュー・シネマ・パラダイス
『ニュー・シネマ・パラダイス』※劇場公開版・35mmフィルム上映
1989
年製作/124分/PG12/イタリア・フランス合作
原題:Nuovo Cinema Paradiso
5/30()6/5()12:00
6/6()6/12()10:30