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元町映画館☆特集

殺し合う理由。そんなものは忘れた-『ただ悪より救いたまえ』

生きるか、死ぬかの単純明快、そしてカッコ面白い!

年末です。
そろそろ今年の映画ベスト10……なんかも決め出している、いや決定した人もいるんではないでしょうか。先日ご紹介した濱口竜介監督の『偶然と想像』も多くの方に楽しんでいただております。さて話は変わりますが、2022年はどんな年になるのかなと、勝手に期待しております。期待は無料です。
「映画をもっと観るぞ!」と思う方も多いのでは?
そんな方におすすめな作品。とにかく痛快、登場人物少なめ、生きるか、死ぬかの単純明快、そしてカッコ面白い作品をご紹介です。スタートダッシュはこれでしょう。

『ただ悪より救いたまえ』こんなお話。
主人公インナム。暗殺者の彼は東京での仕事を最後に引退するはずだった。しかしかつての恋人がタイ、バンコクで殺害され、彼女との間にもうけた娘は行方不明になったという。娘を見つけるため、関係者を次々に拷問し、真実にたどり着くインナム。一方、インナムの手で兄を殺された殺し屋のレイもバンコクに降り立っていた……。

お客様から「お正月映画の定義ってなんやろうな」という質問がたまにきます。たしかになんだろう、その基準と……考える時間も増えました。豪華なキャストに豪華絢爛なセット。それもあると思います。しかし一番は動きの量なんじゃないかと思います。登場人物の動きの量です。どれだけCGとかが発達しても、やっぱり一番共感できるのは人の動き。「すっげぇ同じ人間か」と思わせるくらいの圧倒的な動きの量。キレが良いのはもちろん、いかにカッコよく魅せるか。かつての映画スター、ブルース・リーとかジャッキー・チェンとかが今回は当てはまるのかな。彼らのアクションに憧れた人も多いと思います。
作もそのスターアクションに勝るとも劣らないシーンの連続。韓国映画界のスター、ファン・ジョンミンとイ・ジョンジェがこれでもかと互いに銃口をナイフをたまに拳をぶつけあう。彼らの視界に入るものはすべて敵。「血祭り」とはよく言ったもので圧倒的な強さ障害物をなぎ払っていく。容赦なし!。

どうですか?読んでるだけでスカッとするアクション映画だと思いませんか。これに二人のキレッキレの動きも付いてくるんですから無敵です。カメラワークも無慈悲です。「隠す」「反らす」ってことをしません。基本的に相手との接触から、「殺」までカメラは逃げない。だから敵の「死」の瞬間をまざまざと見せつけられる。この潔さはアクション映画好きも及第点ではないでしょうか。特にバンコク市街地での爆発シーンやカーチェイスはなかなか見られるもんじゃありません。今年はコロナでアクション超大作がなかなか見られない状態が続いていましたがどうでしょうか、この映画を「今年を代表するアクション映画」と名付けても良いのでは?少なくとも映画をもっと好きになるための映画に違いなし。
当館での公開は2022年の1月1日から。さぁこの映画で「映画のスタートダッシュ」はじめませんか??
ただ悪より救いたまえ
(監督:ホウ・ウォンチャン/2020年/韓国/108分)

1/1(土) - 1/7(金) 13:20~
1/8(土) - 1/14(金) 14:50~ 19:20~
1/15(土) - 1/21(金) 11:00~



元町映画館初の書籍「元町映画館ものがたり 人、街と歩んだ10年、そして未来へ」