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元町映画館☆特集

公開35周年特別企画『バック・トゥ・ザ・フューチャー 4Kニューリマスター』10.26ラスト・ラン上映

SF映画の金字塔『バック・トゥ・ザ・フューチャー』

時はキタっ!という感じでしょうか。まさか当館で本作を上映できるとは。
何度もテレビで観てきた。そしてどんなに忙しくても、マーティとドクの楽しそうな会話が始まると見入ってしまう。SF映画の金字塔『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。


改めてこんなお話。
1985年、高校生のマーティは近所に住むドク博士の手伝いをしていた。ドク博士が取り組んでいたのは愛車のデロリアンを改造したタイムマシンの開発だった。実験の最中、誤作動で1955年、過去の世界へタイムスリップした二人。デロリアンは燃料切れとなり、過去には戻れなくなってしまった。マーティは55年のドク博士を見つけ出し、実験の手伝いを提案する。しかし、マーティの前に若き日の両親が現れて……。

もはや説明不要でしょう。あらすじを書いているだけでワクワクしてきます、さすが名作。
某◯◯ロードショーで3週連続「BTTF」祭りとかあったなぁ……とか思い出す。

今回はロードショーから35年、なんと劇中でマーティがタイムスリップした10月26日に1日限定で全国の映画館で開催される「ラスト・ラン」上映に当館も参加することになりました。いや本当、新鮮です。当館の劇場前にこのポスターが掲示されるなんて。

ハッキリ言って、「食わず嫌い」「名前だけ聞いたことある」という未見の方も多いのではと思います。でもそれは本当にもったいない。人生はあっという間に過ぎて行きますが、その短い人生の中で2時間だけでいいです。この映画のために捧げて欲しい、観てほしい。

本作はSFですが、いわゆるバディもの。本作が公開から35年経っても愛される理由はそこにあるのかなって思います。私がこの映画を初めて見たのは、おそらく小学生。先ほども申し上げたTVショーで鑑賞しました。小学校当時、この作品のファンでもある友達がデロリアンのラジコンを買って一緒に遊んだことをこの作品を観て何度も思い出します。話はそれましたが、子どもながらにマーティとドクの関係が「楽しそう」だなと思っていました。なんて仲良しなんだろう。まず出会いから。ドクの実験を手伝うところがもう楽しそう。話のやりとりから二人の仲良さげ感が伝わってきます。「タイムスリップ」「デロリアン」、カタカナ言葉が並ぶその言葉たちは私をワクワクさせてくれる。疑心暗鬼なマーティと、自信満々のドク。対照的な性格もグッド。

ドラマ要素も本当に良いんです。過去に来たマーティたち。自分たちの時代に帰るには燃料切れのデロリアンを修理するしかない。しかも決められた時間に出発しないと戻れない。この時間の制限があるから本作の面白さも加速していきます。修理するため、若いドクを探す最中に出会うのがなんとマーティの両親。しかも若い時、学生、絶賛青春中。55年は両親が結婚するキッカケができた年。二人が仲良くならないと自分が生まれないことになってしまう。しかしひょんなことから母ロレインに一目惚れされたマーティ。「入れ替わってる?!」みたいな状況、ワクワクしませんか。何とかして、自分の父親を惚れさせようとする未来の息子マーティ。未来の息子に恋をする母親。この関係性。このトライアングルに入ってくる不良のビフ……と関係性を書くだけで面白い。話が長くなるので割愛しますが、このビフのヒールな役柄が似合いすぎ!


この関係性で物語が淡々と進むはずもなく、右へ左の大騒動。そして本作でも外せない名シーンはコレ。

潜入したダンスパーティでひょんなことから、舞台上にあがることになったマーティ。ダンスナンバーにマーティが選択、演奏するのは「ジョニー・B.グッド」(楽曲:チャック・ベリー)。バックバンドを引き連れ、ギター片手に即興演奏。かっこ良すぎるよマーティ。「ダックウォーク」はギターを練習した人なら誰でも真似したでしょう。私も真似しました。58年にヒットしたこの楽曲。ということは55年にこの曲はないはず。バックバンドの一部も「新しいサウンドだ」と思いながら弾く、「ノリにのってきた」みたいな表情でいるのも最高に良い。真面目だけど、どこか頼りないマーティがまるで憑依したようにギターをかき鳴らすこのシーンは本作の名シーンだと思います。音と一緒に映像が脳に刷り込まれている!。マーティの演奏に熱が入れば入るほど、周りの反応が冷めていき、そしてデロリアン出発までの時間がないことを思い出すマーティ表情がまた良いんです。SF映画でこの人間っぽさ全快のシーンを挿入してくるところが監督ロバート・ゼメキスのぶっ飛んでて最高なところだと個人的に思います。

マーティ、ドクたちは自分たちの時代に戻ることができるのか、マーティは両親を両思いにすることができるのか。あなたはこの映画を観る人生と観ない人生、どちらを選ぶのか。映画の「楽しさ」を教えてくれる。改めて、傑作だと思います。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、スクリーンで観れる機会はなかなかありません。ぜひ劇場でご覧ください。
バック・トゥ・ザ・フューチャー
(監督:ロバート・ゼメキス/1985年/アメリカ/116分)

上映スケジュール
◆10/26(火)16:40の回 ※日本語吹替版
◆10/26(火)19:00の回 ※字幕版

※2K版での上映となります。


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